あおいろおばけ

かしとかきろく

魔女

誰かが描いた昔話

昔は魔女がいたってさ

森の木りんりん鳴らして

優雅に空を飛んだって


誰かに聞いた昔話

夢にまで見た街に住んだ

誰かに魔法をかけられて

いまは夢でしか飛べない


空を描いた

そしたら誰か飛んでいたよ

赤いリボンの女の子が

大きな荷物くくりつけて

はやくはやく


誰かが描いた昔話

昔は魔女がいたってさ

街を自由に飛び回って

猫と一緒に届けたって


誰かに聞いた昔話

かわいいワンピースで空を飛ぶ

笑顔で楽しくて遊びたい

いまもほらすぐそこで


空を描いた

そしたら誰か飛んでいたよ

赤いリボンの女の子が

大きな荷物くくりつけて

はやくはやく

 

変わる

消費するのは容易い

消費されるのは難しい

ぼくにはやってみたいことがあるんだ

消費されて消費する そんな生活

 

貴女とは住む世界が違うって

そう思ってきたけど

何も違わない

踏み出せばいいだけ

やればいいだけ

歌えばいいだけだ

 

考えること放棄してきた

その一歩を踏み出せ

変わることをこわがってた

自分の足で前へ

 

ao.

 

社会

路地裏でひとり

たばこをくわえて

行き交う人を見てる

 

賑やかな声で

笑いながら歩く女の子

ひとり帰路につく

少しだけ悲しげな男の子

 

それぞれの道に広がる

夢や絶望を

ぜんぶ抱えて歩く 歩く

 

路地裏でひとり

たばこをくわえて

行き交う人を見てる

 

最後の煙を掃きだして

きょうもぼくの道を歩く

 

ak.

うたういぬ

なんだか勇気が出ない日は

ゆっくり休んでいいからさ

なんだかやる気が出ない日は

だらだら過ごしていいからさ

 

すごく勇気が出たときは

ぼくといっしょに遊んでよ

すごくやる気があるときは

いっしょに歌でもうたおうよ

 

甲州街道を大声で歩くよ

車がびゅんびゅん通る昼も

人気が少ない静かな夜も

いっしょにうたって歩いたら

ぜんぶ忘れて笑ってる

 

そんなこともないけどさ

遊びたくなったら

歌いたくなったら

ぼくを誘ってよ

 

 

ak.

 

あおいろおばけ

あおいろおばけを初めて見たよ

あおいろおばけはゆっくりうごく

でもときどきすばしっこくて

突然ぶつかってきたりする

 

あおいろおばけを初めて見たよ

あおいろおばけは青い色

でもほかのいろになりたくて

ときどき悩んだりもする

 

たのしいことがだいすきで

ひとりでけらけら笑ってる

 

くるしいことがだいきらい

でもそれもぜんぶ胸に置く

 

あおいろおばけを初めて見たよ

泣きたいときに笑うのさ

 

 

ak.

 

 

ねごと

ねむりにつきながら

今日の話をする

ぐうぐういいながら

ねごともいう


だってたのしい現実も

たのしいゆめも

ぜんぶぼくの体験だから

そうだよバクも食べられないくらい

たのしい毎日たのしい時間

大事にするよ


ねむりにつきながら

今日の話をする

がーがーいいながら

寝言もいう


だってつらい現実も

こわいゆめも

ぜんぶぼくの体験だから

そうだよバクも食べられないくらい

かなしい日やつらい時間

忘れられないよ


でもぜんぶぼくの中にある

ぼくに起きたこと

すいもあまいも抱えて

なんてねごとをいって

あしたを迎えるよ


おはよ 

 

 

ak.

よるのくも

まんまるまるのおつきさま

くもにかくれてみえないな

こんなにひかってるのに

またすぐかくれてくものなか


くものすきまからうっすらみえた

まんまるまるのおつきさま

かぜがながれてまたすぐくものなか

あんなにひかってるのになあ


あんなにあおぞらだったのに

よるにはすっかりもくもくよ

かぜにながれてながされて

いろんなばしょへ行けたらなあ


よるもふけるともうすっかりみえる

まんまるまるおつきさま

くもはどっかへいっちゃってさよなら


まんまるまるのおつきさまは

とおくのそらまでぴかぴかてらして

もくもくのよるのくもは

またどこかでおつきさまをかくしてる

 

ak.